体幹の解剖と重要な筋群

文献

みなさんこんにちは。佐賀県嬉野市を拠点にゴルフ専門整体&トレーニングを行っております、

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体幹の解剖と重要な筋群

本日も文献をベースに進めていきます。

本日の参考引用文献は下記になります↓

体幹の解剖と重要な筋群 大久保 雄 長谷部 清貴

はじめに

体幹筋は四肢に力を伝達するための土台であり、スポーツパフォーマンスや腰痛治療に有効であることから、様々な現場において体幹トレーニングが実施されている。四肢の筋は主に外側皮質脊髄路により延髄交差をして反対側の随意運動を支配しているのに対し、体幹筋は前庭脊髄路や網様体脊髄路によって両側性の支配を受け、随意的な筋収縮よりも協調的な姿勢コントロールの役割を担っていること割合が高い。よって、体幹筋のトレーニングは筋力向上や筋肥大を狙うだけでなく、姿勢や抗重力を制御するためのモーターコントロールを教育することが重要となる。

各体幹筋の解剖と作用

1・腹直筋

腹直筋は腹部の最も表層に位置し、第5‐7肋軟骨、胸骨剣状突起から起こり、恥骨に停止する。白線によって左右を分けられており、左右それぞれ3‐4本の腱画で区画、補強されている。

作用は腰椎前屈、骨盤後傾であり、矢状面上での腰椎・骨盤運動において大きなトルクを発揮する。

2・外腹斜筋

外腹斜筋は側腹筋群の中で最も浅層に位置し、第5‐12肋軟外側面から起こり、腸骨稜の外唇および腹直筋鞘の前葉、白線に停止する。片側収縮により体幹の同側側屈、反対側回旋が生じ、両側収縮では体幹の前屈および骨盤の後傾が生じる。

3・内腹斜筋

内腹斜筋は腹横筋と外腹斜筋の中間層に位置し、胸腰筋膜、腸骨稜の中間線、上前腸骨棘、鼡径靭帯の外側1/3に起始を持ち、第10-12肋骨下縁、腹直筋鞘の前後葉および白線に停止する。一側性の収縮により同側への体幹側屈および回旋運動が生じ、両側性に収縮すると体幹の屈曲が生じる。また、後部線維は腹横筋や胸腰筋膜に連結しているため、腹横筋と同様に腹圧や胸腰筋膜の緊張の調整にも関与している。

4・腹横筋

腹横筋は腹部の最も深層に位置し第7‐12肋軟骨の内側面、胸腰筋膜、腸骨稜の内側唇、鼠径靭帯の外側から起こり、腹直筋鞘の後葉および白線に停止する。両側性に収縮すると、腹囲の減少および腹圧の上昇が生じ、胸腰筋膜と前方の筋膜が緊張する。また、腹横筋の下部繊維は同側方向への体幹回旋に作用することが報告されている。

5・多裂筋

多裂筋は腰部脊柱起立筋群の中で最も内側に位置し、各高位に存在する筋束の集合から構成される。個々の多裂筋は腰椎横突起もしくは仙骨に起始を持ち、2‐4分節上位の棘突起に停止する。両側性に収縮と腰椎を伸展させ、一側性に収縮すると同側への側屈、反対側への回旋が生じる。多裂筋は筋束が分節的に配置されていることから、背部ローカル筋群の中でも分節的安定性に重要であり、軽度の前弯を作る筋であるとされている。

6・腰方形筋

腰方形筋は腸骨稜から起こり、第12肋骨に停止する外側線維と第1-4腰椎に停止する内側線維に分けられる。一側性に収縮すると体幹の同側への側屈や骨盤の挙上が生じ、両側性に収縮すると腰椎の伸展に作用する。線維別では、外側線維は骨盤挙上や体幹側屈に作用するのに対し、内側線維は体幹伸展や体幹側屈に作用することに加え、腰椎に付着していることから椎間の変位や椎間板内圧を軽減し、安定性を向上させることが報告されている。

7・大腰筋

大腰筋は第12胸椎‐第4腰椎の椎体および椎間板の側面から起こる前部線維と第1-5腰椎の横突起から起こる後部線維に分けられ、両者ともに腸腰筋と一体化して大腿骨の小転子に停止する。股関節に対して屈曲、外旋作用を有し、腰椎に対しては、一側性の収縮により同側への側屈が生じ、両側性の収縮により、腰椎伸展が生じる。その中で、前部線維は主に股関節屈曲や腰椎屈曲・側屈に作用する一方、後部線維は腰椎が前弯位にあれば腰椎伸展、側屈に作用し、腰椎安定性に関与することが報告されている。

モーターコントロールに重要な体幹筋群

体幹筋は姿勢や抗重力を制御するモーターコントロールの役割が大きく、その具体的な戦略として、

①先行的に活動する(early activity) ②持続的に活動する(tonic activity) ③瞬間的に活動する(phasic activity)

の3つの活動様式を協調的に組み合わせて構成されている。

例えば、四肢の挙上時には腹横筋が主動作筋に先行して最も早く活動することが報告されている。このように腹横筋はあらゆる局面において動作開始のトリガーとなる。

また腰方形筋内側線維は腹横筋と同様に歩行周期全体を通して活動するが腰方形筋外側は立脚後期から遊脚期にかけて活動量が上がるphasic activityを呈する事から、歩行時のモーターコントロールにおいて腰方形筋はローカル筋/グローバル筋の特徴が線維別に分かれている。歩行時の大腰筋活動においては、前部線維が股関節屈曲として作用し、後部線維が脊椎安定化に関与していることが示唆されている。

以上より、体幹筋はさまざまな動作の土台を作っている筋群であり、特にローカル筋のearly activityやtonic activityが重要な機能となる。

おわりに

体幹筋はローカル筋とグローバル筋に分類され、腰方形筋や大腰筋などは線維別に作用が異なるため、臨床におけるアプローチも区別する必要がある。また、モーターコントロールにおいてはローカル筋のearly activityやtonic activityが機能的な動作を構築するために重要となるが、腰痛などの痛み刺激は反射抑制によるローカル筋の機能不全を生じさせやすいため、急性期からローカル筋に適度な刺激を加える運動療法を行う必要がある。

文献を読んでの感想

今回の文献を通して体幹筋についての解剖学的特徴ならびにどのような場面で貢献しているのかの振り返りを行うことができた。

特によく言われているモーターコントロールや姿勢制御に体幹のインナーマッスルが貢献しているという話も重要であるが、early activity 、tonic activity 、phasic activityこの3つの筋活動様式をイメージしながら介入を行う事でさらに介入の精度が高まるのではないかと感じた。

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