慢性疼痛(認知的側面)に対する介入

文献

新年あけましておめでとうございます。昨年はたくさんのご縁をいただき大変実りある一年を過ごさせていただきました。今年も皆様のお悩み事の解決に全力を尽くしていきたいと思います。また一年よろしくお願いいたします。

慢性疼痛の認知的側面に対する介入

本日は痛みの認知的側面への介入についてお話ししていきます。腰痛等の痛みに対する施術がストレッチや体幹トレーニング等の介入以外の視点もあるという事が分かっていただける内容になっているかと思います。やや難しい内容ですが最後まで読んでみてください。

痛みの認知的側面とは??

認知的側面とは…

認知やイメージの変容を伴う身体イメージ障害を示す側面。「疼痛の神経心理学 森岡周より引用」

これだけ聞いても全然ピンときませんよね??笑

少し説明をしていきたいと思います。

慢性疼痛患者では身体の知覚経験の変化に伴い、一次感覚野や一次運動野の体部位再現が変化する。Maihofnerらはそれら体部位再現の程度と痛みの強度に相関があることを明らかにした。なお、体部位再現の変化には罹患期間、不動、そして不動による体性感覚入力の現象が影響すると考えられている。

要するになんらかの痛みにより不動の期間があり、動かすことにより入ってくる情報が入ってこなくなると脳の中で自分の身体の部位の認識にズレが生じ、そのズレがが強くなればなるほど痛みの程度が強かったという研究結果となっています。

さらに…

このメカニズムは痛みによって運動が抑制され、痛みを避けるような行動をとることによって、学習性の不使用(learned nonuse)が生じ、不使用が継続することで患部の体部位再現性が狭小化され、その結果、疼痛抑制に関与する皮質機能が低下し、痛みが慢性化される。

と述べられており、つまり痛みが契機となり不動期間が続くと、情報が入ってこないだけでなく、それを無視するような状態となり、患部の認識が更に乏しくなる事で疼痛抑制に関与する脳の機能が低下し、結果として痛みが慢性化するという流れになります。

Mccabeらの研究においても

視覚と運動感覚の不一致が起こると約半数の被験者で不快情動が起こり、そして15%の被験者では痛みが出現したことを報告した。

とあるように、目で見た情報と自分が身体を動かして得る情報の不一致が生じる事でも痛みが出現するとの報告もあります。

この不一致という点で言うと前回の記事でお話しした前帯状回は情報の不一致をモニタリングする機能を持っているため、不一致が生じる事で活動が活性化し、疼痛出現させるという事も言えそうです。

前帯状回については下記の記事を参考に。

認知的側面に対する介入の実際

ここまでの中で主に不動や不使用の影響で体部位再現性の狭小化が起こり、それに伴い無視まで生じ、それらが脳の機能を低下させ慢性疼痛に移行するという流れのお話をしてきました。

よって慢性疼痛への移行を防ぐためには・・・

●患肢を積極的に使用し、学習性の不使用を防ぐ必要があります。

そこで介入の選択肢として挙げられるのが運動錯覚を用いた介入です。

詳細は以下のリンクよりご確認ください。

運動錯覚を利用した痛みのリハビリテーションhttps://kintaroo.site/pain-cognition/

参考文献

きんたろーブログ/認知的側面から考える「痛み」のリハビリテーション

        運動錯覚を使用した痛みのリハビリテーション

疼痛の神経心理学-身体性と社会性の視点から-/森岡周

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